第1回「株式会社を設立するメリット（その1）」

2015年4月14日

こんにちは(#^.^#)　伊藤総合会計事務所です！私どものブログは経営者の方に、お役に立てる情報を定期的にご案内いたしますので、ぜひご一読の上ご参考ください。今回は「株式会社設立のメリット・デメリット」についての記事を書きたいと思います

あなたは個人でビジネスをしている個人事業主の方ですか？それともこれからビジネスを開始するにあたって、会社の設立を検討するか、個人ビジネスにするか悩んでおられる方でしょうか？
もし後者なら、よほど大きく、且つ絶対に成功する自信があるなら最初から株式会社を立ち上げても良いでしょうし、事業の将来性やビジネス計画の妥当性を確かめるために最初は個人での事業としても良いでしょう。
前者ならば、今のあなたのビジネスで稼いでいる金額（年間所得）が、株式会社化を検討する価値があるかどうかの判断基準の一つになります。
一般的に年間の事業所得が500万円～700万円くらいの水準に達していれば、株式会社を検討する時期にあると判断されます。
もしあなたがその水準にあるならば、株式会社設立のメリットやデメリットを比較して今後のビジネスを個人のままで行くか、株式会社で行くかを考えてみましょう。

■株式会社でビジネスを行うメリット
①法人のみに許されたビジネス案件に参加できる
　何と言っても株式会社化によってその事業運営の安定性が格段にアップすることが、ビジネスの規模を大きくするうえで非常に重要になってきます。
株式会社は法人の中でも最も権威と信頼のある企業形態ですから、法人化するなら間違いのない選択です。
ビジネスの中には法人しか参加できないものが結構あり、それは複数の事業体で共同受注や共同作業などを伴うプロジェクトなどで見られます。
これは、自社一社だけでの業務遂行であれば日程の調整や従業員の病欠など欠員が生じた際の計画変更も容易ですが、他社も絡むプロジェクトですと相手の都合もありますから容易ではありません。そこで規模の大きい法人であれば社内の事情によってプロジェクト全体に迷惑をかける危険が大幅に減るので、法人しか入れないビジネス案件というものが多数存在することになるのです。

②信用力の増強
個人事業で資金調達に苦労した経験はありませんか？
取引先との関係もそうですが、金融機関との付き合い方も個人事業の形態の時とは大きく変わります。
すなわち、金融機関からの信用が増すために資金調達をしやすくなります。これは株式会社に求められる決算等の情報開示義務によって、財務体質が外から「見える化」されるために融資の判断がしやすくなるためです。
個人の時と株式会社の社長として銀行と対する時とでは相手の態度や話し言葉がまるで違うといいます。法人としての企業を引っ張る社長として見てくれるので、折衝に臨む態度にも大きな違いが出るのです。
これは取引先との折衝・交渉も同様で、やはり個人事業主では相手から一段下に見られるので交渉上優位に立てません。
法人の最高ランクである株式会社をけん引する代表取締役として交渉に臨めば、少なくとも相手と同じ高さで交渉に入れますので舵取りがしやすいのです。

③資金調達の方法が増える
個人では借り入れが主な資金調達の方法でしたが、株式会社では株を発行して株主から資金を調達できます。
株の場合、借り入れと違いますから利子を付けて返す必要がありません。これは大きいです。
しっかりと実績を出して配当という形で還元しなければなりませんが、法律上の借金である借入の場合、返済が出来なくなった場合の経済的、精神的負担を考えると非常に大きいものがあります。おまけに利子まで付けなければなりません。これを考えると資金調達に株式という手段が使えることは大きなメリットとなります。
株式以外にも社債という形で資金を調達することもできます。社債は返還義務のある借金の一種ですが、会社としての借入ですから個人としての責任を負いません。また信用が大きいのでまとまった額の資金提供を受けられます。